十年の妄想

 「十年の妄想」を観に阿佐ヶ谷まで行ってきた。

 少し早めに出て時間に余裕があったから久しぶりに中野のブロードウェイにも行ってみた。まんだらけはさらに増殖してるみたいね。

 小一時間ウロついてみたものの、特に収穫はなし。「ウルトラメカニカルコレクション」ってシリーズのウルトラ警備隊のはちょっと欲しかったけどスルー。デカールを自分で貼らなきゃならないってのはねぇ。

 ついでだからとちょっと遠めのところにあるブックオフまで行ってみたら「恋する女たち」のサントラを発見。こんなところで出会えるとは。行ってみるもんだね。


 阿佐ヶ谷に着いたのは18時すぎ。開場の18時半ころまで近くのブックオフで時間調整してから行ってみると、お店のひとから「入場は整理番号順」というアナウンスが。80番中の78番だからこれは時間がかかるだろう、と商店街をウロついたり、コンビニで買った菓子パンで腹ごしらえしたりしてさらに調整。

 19時ころに様子をみに行ってみると、入り待ちの客の姿はすでになかった。ライブ会場に入ってみるとなにやら騒然とした雰囲気。案内をされて席に着いたところで今さん登場。

 19時スタートだったのかよ!。お店のページにはスタート19時半って書いてあったのに…。ココロの準備ってものがあるじゃないですか。まあ、とにかく間に合ってよかったけれども。

 パンフでは19時スタートになってた。終了時間はページのほうになかったから何時だろう、とチェックしてみると…0時半!?。こういうイベントに行くのは初めてだったから、てっきり1時間半くらいで終わるものと思ってて、休憩2回をはさんでの3部構成とは嬉しいやら驚くやら。


 第一部は「アニメーションの作り方講座」。NHKのアニクリ15で製作された「オハヨウ」絵コンテを元に製作の手順を詳しく解説。

 「オハヨウ」はこちらから視聴できます↓。

 プロジェクターにはマックが接続され、生の素材を表示させながらの解説で、「なぜこういう絵になったのか」ということも含めてすごくわかりやすかった。


 第二部は「ありがとう書原」。書原というのは資料集めには欠かせなかったという書店の名前。ゲストを交えて阿佐ヶ谷時代に製作した作品の思い出や苦労話などに加え秘蔵映像の公開なども。

 秘蔵映像というのは何かと思ったら、某生命保険のCMだった。製作はしたものの手違いがあってお蔵入りとなってしまったそうな。ムダに歌いいしw。


 第三部は「質問タイム」。メールで質問を募集しているのは知ってたけれど、気の利いた質問など浮かぶはずもなく…。寄せられたメールはわずか1通だったとのこと(^^;。

 以前、今さんにメールインタビューしたひとの話が今さんのページの掲示板に書かれていたことがあって、インタビュアーに対してかなり手厳しい内容だったんだよね。もちろんインタビューとイベントの質問では形式が違うけれども、そのこともあってヘタな質問はできないなぁと尻込みしてしまったひともいたのではないかと。私もそのうちのひとり。

 メールの質問が終わったあとは挙手での質問になり、勇気ある者たちがちらほら。質問したひとにはセル画などプレゼントがもれなく進呈された。

 0時をすぎてしばらくすると、「今日は何の日?」という質問が。そう、10月12日は今さんの誕生日。観客たちにはパンフとともに今さんに内緒でお祝いをするという旨が書かれた紙が配られていて、みんなで一緒に「お誕生日おめでとう!」と声をかけてお祝いするという趣向だった。

 大きいのが4本、小さいのが5本とローソクが立てられたケーキが出てきて、今さんは見事にひと吹きで消火。

 最後に貴重な秘蔵映像のセル画を全員ジャンケンでプレゼントしてイベント終了。

 今さん曰く「半年に1回くらいこういうイベントはやりたい」とのこと。次回を楽しみにしたいと。


 印象に残った言葉は「合体すると弱くなるロボットみたい」というもの。これはアニメのキャラと背景のアンバランスさというか違和感を表した言葉。双方がもっと歩み寄ればいいのにね、と。

 それと、鈴木(美千代)さんが今さんについて語った「工夫するひと」というエピソードは笑ったw。

 どういう話かというと、今さんがイスで仮眠をするときにもうひとつのイスに足を乗せるんだけど、踵が痛くならないようにイスの上に雑誌を置くとのこと。それだけなら普通のひとでもやってることだけれど、今さんは雑誌のグラビアページを開いて掲載されてる女性の胸のところに踵を乗せて寝るそうなw。

 ファンとしてはニヤリとさせられる裏話もたくさん聞けて非常に楽しいひとときだった。

 参加特典のフィルムしおりはパプリカがひび割れた夢の中の壁から氷室の夢に入ってゆくあたり。DVDのチャプターでいうと14の最初のほうで、時間は48分36秒くらい。


 会場を出ると時刻は0時40分すぎ。総武線は中野止まりのしかなく、仕方なく中野から歩いて新宿まで出ることにした。

 方向オンチの私にしては奇跡的に迷わずに新宿まで出られた。所要時間は55分ほど。某所で始発待ちをしたあと、5時すぎに帰途に。