竹本健治「ウロボロスの純正音律」 ISBN:4062136260
引っ掛かる部分は少しあったけども、概ね楽しめたかな。囲碁については全然わからないから棋譜をみてQRコードみたいだなぁとか思ったくらいで。「崑崙」ってスゴいのん?。
このシリーズは実際の出来事も書かれてるからエッセイ的な面白さもある。知り得ないことが多いからどこからがフィクションなのかは判断がつかないところも多いけども。このあたりは桜玉吉の日記漫画に通じるものがある。
竹本さんのHPに出てくる玲瓏館ってこの作品に関連してたのね。リエンヌもいるし。
あとがきは期待どおりで良かった。また彼女たちが出てくるのも読みたいなぁ。
以下ネタバレ。
ひとりとかならともかく、館を訪れたほとんどのひとがオリガを認識できなかったというのはちょっとなぁと思った。某作品を読んでいたこと、玲瓏館という特殊な環境、ということで一応の理由づけにはなってるけども。
それと、なぜ認識できていた国樹さんと竜都くんがほかの誰にもオリガがいることを話さなかったのか。オリガが人間と一緒に合唱をしていたことを考えると知能レベルは高かったようだし、例えば最初に会ったときに身振り手振りで「言っちゃダメだよ」というようなことを伝えたとか…?。