「大玉」 ASIN:B000EPRXCE

 ステージ5から7は思ったより楽にクリアできたけども、そのあとはキビしかった。

 ステージ8は蜘蛛寺のある山を中心にフィールドが3等分されていて、3組ある振り場(フリッパー)が取り囲むようになっている。画面に表示されているのは3等分されたうちの1つだけで、ほかのフィールドはCボタンユニットで切り替えないとみられない。

 大玉をほかのフィールドに移動させるのも端の細い道を通さないとならないし、障害物が多くて敵兵も拿捕しづらいしで苦戦。寺の封印の解き方は山頂の道とバンパーの位置でなんとなく予想がついたものの、なかなか思ったとおりに大玉が操れない。封印を解いたら何やら出てきたりもするし。何度かやっているうちに釣鐘がうまく押し込めてクリアできた。

 ステージ9は左右と奥へフィールドがスクロールするようになっていて、城下町を破壊しつつ進んでゆく。建物が密集していて道も狭いために大玉での援護も難しくて、味方に当ててしまってかえって不利になったりも。いままで使ってなかった「にぎりめし」を使って敵兵を誘導して、その隙に進んでゆくことでクリアできた。

 ステージ10は奥へのスクロールで、アイテムもあまり出ないためにかなり苦戦。うまくスクロールさせないと、画面奥でみえているのに大玉が届かない障害物が出てきたりするし。最初のほうに出てくる手蜘蛛は届く位置までスクロールさせたあと、わざと大玉をロストして大砲での撃ち出しで当てるという手もある。破壊しなくても左脇を通過させることも可能。

 任天の門は運の要素が強く、足止めされて時間切れになりやすいので砂時計を意識して取っておいたほうが良い。門が開いたあと大玉を通してみたら、光の玉になってくれて有利に進められた。大玉を釣鐘に当てて敵兵を気絶させたりしないと門の通過は難しい。

 ステージ11は鴉魔城を中心にフィールドが4等分されていて、そのまわりに振り場が4組。城の上にまたがっているラスボスの姿がちょっとかわいいw。大玉を撃ち出してみると、城の入り口に吸い込まれ、場面が転換。この入り口はワープホールになっていて、とある場所にワープ。ロストすると戻る。ちょっと塊魂を思い出した。

 ラスボスに当てて動きが止まっているあいだに釣鐘を進めようとするも、なかなかうまくゆかず。釣鐘は蹴られてすぐ戻されちゃうし。仕方ないのでラスボスを倒すことに。とある場所で300人ほど人を集め、あとはひたすらラスボスを攻撃。ダメージを与えていると鎧が外れていって、最後はふんどし一丁で倒れた。あとは悠々と城内に釣鐘を運んでクリア。

 秘技はいくつか取り逃しているので、それを取っていたらもう少し楽にプレイできたのかもしれない。


 基本的には前に書いたように(id:iguru:20060728#p3)大玉をいかに光の玉にするかが攻略のカギで、あとはステージごとに何ができるかを把握して、アクションの起こせる場所(櫓、振り場など)に素早く兵を集めて有利な状態にしたり、敵兵と味方兵の数や兵の信頼度につねに気をくばり、タイミング良く増援を送ったりすること。釣鐘を左右に移動させる、にぎりめしを使うなどして敵兵を誘導したり、大玉を釣鐘に当てて敵兵を気絶させたりして釣鐘を進めるという戦法も。

 ステージによってはマイクも含めてフルにコントローラを使用しなければならないので、操作を習熟することも大切。中でも重要なのはフィールドを前後左右に傾けるアナログスティックの操作で、うまく使えないとアイテムを獲り逃したり、味方兵に大玉を当ててしまったりすることになる。


 このフィールドを傾けるという操作は実機のピンボールではやってはいけないこと。ボールが操りやすくなって難易度が下がってしまうため、いままでのビデオピンボールでは採用されているものはなかった(知っている範囲では)。

 一般的なピンボールというのは特定の場所にボールを通したり、当てたりすることでゲームを進めてゆく。それゆえ、ボールが操りやすくなると難易度が低下してしまう。それに対して大玉はというと、敵兵や釣鐘など主に狙うべきターゲットが常に移動しているため、また当ててはいけないターゲット(味方兵)があるため、バランスを崩すほど難易度は低下していない。


 タワーやシーマンなどには興味はあったもののプレイする機会はなく、斎藤由多加の作品は大玉が初めてだった。独創的な発想と、それをまとめあげる力量には脱帽。ゲーム好きを自称するひとにはプレイして欲しいソフト。

 ブログやほぼ日での連載も面白いので、興味のあるひとはみてみよう↓。