思い出の地

 舞台「ヒガンノウタ」の上演を知ったのは金谷ヒデユキ&邪道アコースティックファクトリーの音楽ライブで配られたチラシだった。

 おととしの9月黒田崇矢さんと金谷ヒデユキさんの出演されてたウェブテレビ「鉄(クロガネ)」を観覧しに行って以来、金谷ヒデユキ&邪道アコースティックファクトリーの音楽ライブをよくみに行くようになってた。

 舞台「ヒガンノウタ」は東京、神戸、そして熱海と3つの地域で上演されるとのことで、気になったのは熱海での公演。というのも、会場となる海福寺の最寄り駅はJR伊東線伊豆多賀で、伊東の手前の宇佐美は子供のころに1年ほどすごしたことのある思い出の地だったから。

 熱海には旅行へ行ったりしてたものの、宇佐美へはもう30年以上降り立ってなかった。行こうと思いつつも行けてなかった思い出の地。この機を逃すといつになるかわからないので行くことにした。


 そして昨日。出発はなんだかんだで9時すぎになり、宇佐美駅に降り立ったのは12時をすこしまわったくらい。天気は薄曇り。予報では雨はなさそうだったので折り畳み傘だけにした。

 今年の3月8日から無人化されたみたいね。


 駅前の風景。思ったより変わってなかった。

 観光案内板のそばにおわした猫の像。

 脇の細い路地を通って西口方面へ。

 道なりに進んで円応寺へ抜ける。公園のあたりの歩道の感じはだいたい記憶にあるとおりだった。

 よいにゃんこに遭遇[´ω`]。

 しばし周辺を散策したあと、伊豆多賀へ。


 伊豆多賀駅に降り立つと、パラパラと小雨が。傘をさすほどでもなかったのでコートのフードをかぶってしのいだ。

 海福寺への道は下調べをしておいたので迷わずに到着したものの、途中で落し物をしてしまって探しに行ってたため会場に入ったのは14時40分ごろだった。

 「しんさいニート」はカトー コーキさんが描かれているエッセイ漫画で、そのテーマ曲などをカトーさんがボーカルとギターを務めるエレクションズが演奏。

 曲調が好みだったのでCDを購入。

 15時からはお彼岸の法要で、ご詠歌をとなえるのも数珠送りを生でみるのもはじめてだった。

 大福やちらし寿司などいろいろと食べ物をいただき、食べ切れずに持ち帰ったものも。お腹が鳴るのを防ぐために何か食べておきたかったのでありがたかった。

 16時からは「ヒガンノウタ」が上演。

 物語の核心に触れた瞬間、涙腺がゆるむのをありありと感じた。

 リアルのお寺で演じられるお寺を舞台とした舞台だったので臨場感が段違いだったし、お彼岸の法要の出し物のひとつという感じだったのでとても"有難い"体験だった。

 山本佳希さん演じるムドウはちょっとネジが外れかかったような生真面目な部分もあって怖さを感じつつも、全体としては面白かった。

 奥野亮子さん演じるリンは嫌味のないかわいらしさがあって、言いたいことは言うけれど、いま流行りのツンデレとは違った感じだった。

 金谷ヒデユキさん演じるピースは設定された年齢がご本人と同じくらいだったようだし、ギター弾きという役柄なのでご本人をダブらせてみてしまうところはあったかな。音楽ライブではその日のことを歌詞に織り込んで歌ったりもされてるし。


 舞台のあとは金谷ヒデユキさんがネタを披露。観客には年配のひとが多いめだったけれど、かなりウケてた。

 そして、スペシャルゲストとしてマドマーゼル修子さんが登場。神戸の公演のときも出演されてたみたいね。強烈な存在感だった[;´∀`]。

 アンケートを書いてから、てぬぐいとCDを購入。

 境内へ出ると、まだ完全には暮れてなかった。

 18時半ごろ、会場をあとに。雨はすっかり上がってた。


 宇佐美駅前のおみやげ屋さんで買った「雪つつみ」は今月20日に発売が開始されたばかりとのこと。

 一見八つ橋だけど、シート状にした鱈のすり身でチーズを包んである。チーズはクリーミーでちょっと高級な感じ。1個60円(税込)。


 よい旅だった。思い切って行ってよかった[´ω`]。